柔道整復師の給与・年収ってどのくらい?
柔道整復師の年収は概ね350万円から450万円が一般的な水準とされています。(厚生労働省の統計データを参考)本記事では、厚生労働省の公式データや新潟県の賃金データを参考に、柔道整復師の初任給や年収、月給、ボーナスについて詳しく解説します。
目次
1.柔道整復師の初任給
柔道整復師の国家資格を取得して就職した場合、初任給はどのくらいになるのでしょうか。新卒で正社員として接骨院や整骨院に勤務する場合、額面で手当を含めておおよそ23万円前後からスタートすることが一般的です。この情報は、厚生労働省の統計データと基に算出されたものです。
接骨院・整骨院では、ワークライフバランスを重視したり、医療人として賃金の向上に力を入れている院も多く、初任給で「約25万円」を提示しているところも増えています。
働き始めの試用期間中(約3カ月程度)は給料が少なめに設定されていることが一般的です。入社してからの昇給制度やスキルアップ制度を導入している企業もあるので、就職先の接骨院・整骨院について事前に確認しておくことが重要です。
また、働き方として正社員の雇用形態だけではなく、契約社員や派遣社員、アルバイト、パートなど多様です。繁忙期、繁忙時間にシフトに入るといった時給制を採用しているところもあります。給与は所在地の最低賃金が基準となります。※新潟なら985円~(新潟県令和6年10月1日時点)
2.柔道整復師の給与・年収の平均は?
柔道整復師の年収は、厚生労働省の統計データより、約350~450万円が一般的な水準とされています
経験年数や治療家としてのスキルに応じて、年収は600~700万円程度に昇給する可能性もあります。さらに、独立開業した場合には、それ以上の高収入を得ている人も少なくありません。年収は地域によっても異なります。実際には約300万円から800万円までと、幅広く年収の差があります。
柔道整復師の資格を持つ方が働く場所は、接骨院や整骨院だけに限りません。中にはスポーツトレーナーとして活動する方や、病院の整形外科、介護施設などで勤務する柔道整復師もいます。このような場合、上記のデータの範囲外となるため、別の条件や給与体系が適用されることがあります
近年、介護業界で柔道整復師の需要が高まっています。柔道整復師が介護業界で働くことで「機能訓練指導員」という資格が当時に与えられます。これは高齢者の機能訓練(リハビリ)を担当する業務です。こうした介護業界では、給与や年収に関しては、好条件で就職できるケースも増えております。柔道整復師の給与や年収は、働く場所や働き方、就職先によって大きく異なるため、就職先を選ぶ際にはそれらの要素を慎重に考慮することが重要です。
3.年収を上げるには?
①条件付き求人を探す
柔道整復師も他の職業と同様に、勤務条件や役職によって収入が異なります。接骨院や整骨院で治療経験を積み、院長やエリアマネージャーなどの管理職に就くと、平均年収は約500万~700万円に昇給する可能性があります。就職先で昇格を目指す際や、スキルを活かして転職する際の参考になるでしょう。
②独立開業をする
柔道整復師は接骨院・整骨院の開業権を持つ資格であるため、独立して開業する人も多くいます。最近では接骨院業界の競争が激化しており、容易に高収入を得ることは難しくなっています。今後、独立開業で成功し、高収入を得るためには、経営の効率化や技術を磨き、他にはない特色や強みを身につけること、地域に根ざした信頼される院になることなどが求められていくでしょう。
4.まとめ
柔道整復師の給与・平均年収は就職先や雇用形態によって大きく変わります。近年ではスポーツ業界や介護業界、美容やヘルスケア業界など、柔道整復師の活躍の場はどんどん広がっています。どの就職先や活躍フィールドであっても、より高い技術力と経験、スキルが求められます。柔道整復師は技術職です。将来どんな現場でも活躍できる技術や、患者様とのコミュニケーションスキルなどが求められ、結果的には収入アップにも繋がっていきます。こうした柔道整復師が活躍する業界の理解を深めていただくため、当校では「オープンキャンパス」開催しています。本校で接骨院・整骨院で勤務していたり、開業したりしている卒業生や先生の説明や実技体験が受けられます。先生方とお話しすることで、柔道整復師の業界を深く知ることが出来るでしょう。
【監修者】
本校学科長 早川雅成
柔道整復師(1994年取得)